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理系の本紹介『深掘り!中学数学 教科書に書かれていない数学の話』

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タイトル:深掘り!中学数学: 教科書に書かれていない数学の話
著者:坂間千秋
出版社:岩波書店
発行日:2021/5/24
大きさ:10.5 x 1.4 x 17.2 cm(222p)
読むのにかかる時間:1時間
内容の難解さ:わかりやすい
日本語の難解さ:読みやすい
 

内容

小学校で算数と呼ばれていた学問が、中学校では抽象度が上がり、「数学」と呼ばれるようになる。
学校の授業では「これはルール」と素通りされてしまう事柄について、その理由をじっくり考えていく、という内容だ。

感想

第一章では、三角形の内角の和はなぜ180°になるのかついて書かれていた。


三角形において、ある一辺と並行な直線を引き、また、その直線と三角形が接する点を含む一辺を延長させる。
その時、錯覚(〇)と同位角(×)が等しいことから、三角形の全ての角の和は平角(一直線をなす角)となり、180°といえる。

ということだ。
一直線が180°となるのは定義によるもの、錯覚や同位角が等しいのは公理によるものと説明されていた。
授業でユークリッドの公理の話をしてくれたことも思い出した。

他にも、マイナス×マイナスがプラスになる理由や、有理数と無理数はどっちのほうが多いのかといったことも丁寧に説明されていたので、興味があれば読んでみてはいかがだろうか。