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虚数 授業原稿

はい。

それでは虚数について学びましょう。

まず、虚数の概要です。虚数は、√-1のことで、

√-1はiをつかって表します。

2√-1=2i というようにね。

けど、2乗して-1になる数はないはずだよね。

あの数直線の中にはない。

それを実際に検証してみよう。

 

√-1>0 と仮定する。

       √-1>0

√-1×√-1>0×√-1

         -1>0

---------------------------

√-1<0 と仮定する。

       √-1<0

√-1×√-1>0×√-1

         -1>0

 

上下ともに-1>0となって矛盾したね。

ということは√-1という数はない。

と、することもできるんだけど、数直線の中にないだけで、その外にあると考えた人がいたんだ。

レオンハルト・オイラーです。彼は、平面でこの数を表したんだ。

この平面は複素数平面といい、上下方向はi、左右方向は1が単位となっています。

つまり、中央から右に3上に2進んだところにあるのは2+3iということだね。

ここで、確認問題を解いてもらいます。

 

確認問題

複素数平面の点A・点B・点Cに当たる数は何でしょう。

解答

A 3+3i

B -3+2i

C -2-5i

 

次に、複素数の加減法のやり方です。

複素数を実数部分と虚数部分に分けて次の問題を考えましょう。

ただし、ここからは正式に実数部分を実部虚数部分を虚部と呼びます。

(5+9i)+(4-4i)=5+9i+4-4i

                    =5+4+9i-4i

                    =(5+4)+(9-4)i

                    =9+5i

この様に実数同士の加減法に落とし込むことができ、計算ができました。

2つ目の確認問題です。

 

確認問題

(1) (3+2i)-(8-7i)

(2) (6-6i)+5i+(9-2i)

 

解答・解説

次のように計算する。

(1) (3+2i)-(8-7i)=3+2i-8+7i

                           =-5+9i

(2) (6-6i)+5i+(9-2i)=6-6i+5i+9-2i

                                =15-3i

 

そして、複素数の乗法です。

普通に展開をすれば求めることができます。

次の問題を解いてみましょう。

(3+i)(1-6i)=3×1+3×(-6i)+i×1+i×(-6i)

                =3-18i+i+6

                =9-17i

iを2回かけると-1になることだけ考えれば実数の乗法と変わらないです。

3つ目の確認問題です。

 

確認問題

(1) (1+i)(5-i)

(2) (3-2i)(6+9i)(7+6i)

 

解答解説

次のように計算する。

(1) (1+i)(5-i)=1×5+1×(-i)+i×5+i×(-i)

                     =5-i+5i-1

                     =4+4i

iが3回かけられても-1×iと見て計算する。

(2) (3-2i)(6+9i)(7+6i)=3×6×7+3×6×6i+3×9i×7+3×9i×6i-2i×6×7-2i×6×6i-2i×9i×7-2i×9i×6i

                                   =126+108i+189i-162-84i+72+126+108i

                                   =164+321i