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「 , 」が∧(かつ)と∨(または)の両方の意味を持っているという話

数学で最も大事なことは何だと思いますか?
僕は、「論理」が最も大切だと思います。
論理にはA=B,B=CならばA=Cという三段論法、「リンゴならば果物」が正しければ、「果物でなければリンゴでない」という対偶の真偽の一意性などがあります。
そして、当たり前であるがゆえに、わからないと、「なんで1+1=2が成り立つの?」という事になっていしまいます。

そんな論理の中で最も大切だと思う、∧(かつ)と∨(または)について説明します。

∧は、「かつ」と読み両方を満たしているという意味です。
例えば、1~6の中で、2の倍数∧3の倍数を満たす整数は、6になります。
一方、∨は、「または」どちらかか両方を満たしているという意味です。
先程の例を使うと、1~6の中で、2の倍数∨3の倍数を満たす整数は、2,3,4,6になります。

 

そして、タイトルの通り、「 , 」には、∧と∨の両方の意味があります。
具体例を挙げましょう。

問題 x²=4の等式が成り立つとき、xの整数解をすべて求めよ。

偶数乗なので、+と-があることに注意してください。

答え x=2,-2

このときの「,」は∧か∨のどちらの意味でしょう。
当然、∨の意味ですよね。

もう一つの例も挙げてみます。

問題 y=2x,y=x+1を満たすx,yを求めよ。

代入すれば、簡単に解けます。

答え x=1,y=2

このときの「,」は∧の意味ですね。

これらの2つの例から、「 , 」には∧と∨の意味があることがわかったと思います。
「,」などの記号を使うときや読むときは、どっちの意味なのかを理解するようにしましょう。