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落雷による停電 〜そのメカニズムと対処法〜

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皆さんこんにちは。
昨日、停電を体験した里得木です。

パソコンで書いていたため、朝の投稿の記事が消えて遅くなってしましました。(言い訳でしかないです)

雷が発生する原理についてはこちらをご覧ください。

gakumonn-sugoi.hatenablog.jp

 

 

はじめに

雷が発生すると、時々停電が起こることがありますが、その理由や対策はご存知でしょうか。
この記事では、落雷による停電のメカニズムと、停電時に取るべき対処法を解説します。

 

落雷による停電のメカニズム

落雷は非常に高い電圧と電流を持つ現象で、電線や電柱などに直接当たると、そのままショートしてしまいます。
これを防ぐために、電線や電柱にはブレーカーという装置が設置されており、落雷が検知されると自動的に回路を遮断します。
これが一瞬停電が起こる原因です。
また、落雷が近くで発生すると、高周波のノイズが発生し、漏電ブレーカーという別の種類のブレーカーが誤作動してしまうこともあります。
漏電ブレーカーは、本来の配線以外の場所に電流が流れることを検知して回路を遮断する装置で、感電や火災を防ぐために重要な役割を果たします。

 

雷の発生時の適切な行動

雷鳴に注意する:雷鳴は遠くに聞こえても、雷を伴う積乱雲は移動する速度が時速40kmになることもあり、すぐに近づいてくる可能性があります。
雷鳴が聞こえたら、すぐに安全な場所に避難しましょう。

安全な場所に避難する:安全な場所とは、鉄筋コンクリートの建物や自動車などの金属製の乗り物です。
これらは「ファラデーの檻」という現象で、外部からの電気を内部に侵入させない性質があります。
ただし、窓から離れた中央付近に避難してください。

低い姿勢を取る:安全な場所が近くにない場合は、低い姿勢を取って地面から突出しないようにしましょう。
しゃがんで両足を閉じて耳をふさぎ、地面に寝ころばないようにしてください。
地面からの電流で感電することがあります。

水を使う作業をしない:電気が、水道管や排水管などの金属管を伝わる可能性があります。
もし水を使う作業中に電気が伝わってきたら、感電する危険があります。
しかし、現在の水道管や排水管は金属管ではなく塩ビ管であることがほとんどなので、その可能性は低いといえます。

 

停電時の対処法

もし落雷によって停電が起きてしまったら、以下の2つの対処法を実行してください。

明かりを確保する:停電の原因や復旧時間は様々ですが、長時間に及ぶ可能性もあります。
日中でも日没に備えて、電池式の懐中電灯やキャンドルなどの明かりを確保しておきましょう。

ブレーカーを確認する:安全が確保されたら、ブレーカーの状態を確認しましょう。
落雷によって一瞬停電した場合は、ブレーカーを上げるだけで復旧することがあります。
漏電ブレーカーが作動した場合は、家中が停電してしまいますが、漏電の原因となった電化製品を特定してプラグを抜いた後にブレーカーを上げることで復旧することがあります。
ただし、落雷が起きている最中にプラグに触れると感電の危険があるので、十分注意しましょう。

 

もしもの雷に備えて

雷サージから家電を守る:雷サージとは、雷によって電源線や通信線などに発生するパルス状の過電流・過電圧のことです。
雷サージは、家電やパソコンなどの故障や破損の原因となります。
それを防ぐためには、プラグを抜いておかなければなりません。
しかし、家電によってはプラグをつないでおかなければならないものもありますし、急な外出中でも家電を守る必要があります。
なんと、雷サージ保護機能付きの電源タップを使うことで、雷サージから家電を守ることができます。
この電源タップには、高い電圧がかかると急激に抵抗値が下がる性質を持っている「バリスタ」という吸収素子が内部に入っています。
そのため、雷サージにより異常な電圧がかかると、バリスタの方に電気が流れ、通常の回路上にある機器を保護してくれるのです。

 

 

おわりに

この記事では、落雷による停電のメカニズムと対処法について解説しました。
雷は自然現象なので完全に防ぐことはできませんが、事前に対策をしておくことや、停電時に慌てずに行動することで、被害を最小限に抑えることができます。
雷の季節には、常に注意を払って安全に過ごしましょう。