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理系中学生が「電子顕微鏡」を使ってみた

少し前にお世話になった教育大学で「走査型電子顕微鏡」を使ってきました。

(↓少し前の記事)

こちらが「電子顕微鏡」です。
覗く穴があって、プレパラートを置くステージがあって......
といった普通の顕微鏡(光学顕微鏡)っぽくはありません。
ポンプがあったり、たくさんのボタンやつまみがついていたりして、不思議な感じです。

走査型電子顕微鏡(SEM)はどのようにして、ものを見ているのでしょうか。
なぜ、高倍率でものが見れるのでしょうか。

まず、光学顕微鏡(普通のほう)がものを見ている仕組みについてです。
それは、見るものにあたった光が反射して、その反射光がレンズを通り、拡大されるという仕組みです。
具体的には、対物レンズによって標本物体の拡大像をつくり、その拡大像を接眼レンズによってさらなる拡大像を作ることにより見ています。

しかし、光には波長があり、可視光の波長では、見える限界があります。

一方、電子顕微鏡は、真空中で電子ビームを試料(見たいもの)にあて、そこから出てくる二次電子の量を測るという仕組みです。
そのため、電圧を高めることで、
しかし、白黒でしかものが見えないという特性もあります。

二次電子が出てきやすくしたり、通電性を高めるために、特別な処理をしなければなりません。
そのため、金属で表面をコーティングしなければなりません。
また、真空中で耐えられるものでなければなりません。

それでは、試料にメッキをほどこしていきます。
こちらが、試料を置くところです。
直径1cmほどの真鍮製の円柱で、下面にはネジ穴があります。

カーボン両面テープを貼ります。
通電性を確保するために、炭素でできているのです。

試料を貼ります
今回はワタにしました。
メッキを上手にするために、試料同士が重ならないようにしましょう。

メッキするための装置に入れて、ボタンを押して、実行します。

こんな感じで見れます。
(写真はムギのノギ:自由研究に使用予定)

プリントアウトして、写真をもらえました。

一緒に参加していた人が見ていた、海のプランクトンです。

初めて見た星砂です。

広島から来ていた人、過去に私立大学で一緒に実験をした人、同じ系列の中学校の人がいて、話が弾んで、楽しかったです。

今回、使用させていただいた電子顕微鏡は600万円ほどするそうです。
自由研究にいかがでしょうか。
というのは冗談ですが、大学や施設などのイベントなどを探してみると、面白い体験ができるかもしれません。
このブログでも自由研究に役立つ情報を発信しようと思っていますので、読者登録、ブックマークをしてお待ちください。